無人駅〜何もない贅沢
秋田県某所にあるJRの無人駅である。当初は駅舎も含め、駅名をバッチリ載せるつもりだったけど、勿体ないから隠すことにした。秘密にしておきたい理由がある。この駅は元々は信号場であったという。当然、列車の停車本数も少ない。駅の周囲には、まばらに民家が点在する他に何もない。その地元住民だって、駅を利用する人は稀だろう。駅の背後には山肌が迫り、急峻な峠道が通っている。鉄道もこれから山に入る。そんな場所だから、待合室では静かな静かな時間が流れる。人もまず来ない。小さな待合室の椅子に座ると、遠くまで列車で来たような気分になる。実際は車で来たのだけど・・・。次に来ることがあれば、お握りでも持ってきて、待合室で昼食を食べて、本でも読んでみたい。こんな静かで孤独な無人駅を独り占めできるのだから。これが駅名を晒さなかった理由で、僕は...無人駅〜何もない贅沢