再びモノクロの世界へ
イキっているわけではない。これは習作だ。M10モノクロームを入手した当日、こっそりとテスト撮影に出かけた。いつもの場所(秋田・川反)で、大体いつも通りの被写体を撮る。カメラボディ自体は前機種のライカM10とほぼ同一なので、特段取り扱いで分からないこともない。ずっとモノクロ専用機(もしくはモノクロ撮影と言い換えても良い)を使っていると、ある時点で「世界がモノクロで見える瞬間」が訪れる。モノクロで見えたからといって、良い写真が撮れるとは限らない。単にモノクロの世界に身を置く瞬間が来るだけだ。脳内で見る世界と、現実の世界がシンクロする感覚は形容し難い素晴らしさだ(繰り返すが、それと良い写真を撮ることは全く別の事柄だ)。僕は、その感覚をもう一度味わいたくてライカM10モノクロームを使うのだ。もう機材の能書きは止めて、あ...再びモノクロの世界へ